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市場介入のあるない、出来る出来ないが盛んにかわされていますね。平成22年度予算で外国為替資金証券の発行額限度は145兆円と2004年以来に5兆円増枠されています。
市場介入について
ドル円が15年振りの円高ということで、市場関係者の間では、市場介入の噂や可能性が交わされています。ご多分にもれず今日は市場介入のお話にしますね。
市場介入を行う資金については、外国為替資金特別会計から捻出されます。財務省によれば「政府が行う外国為替等の売買及びこれに伴う取引を円滑にするために外国為替資金を置き、その運営に関する経理を一般会計と区分して特別に行うため、昭和26年に「外国為替資金特別会計法」に基づき設けられました。
変動相場制の下においては、外国為替相場は、外国為替市場における外貨の需要・供給の関係により形成されるのが基本であって、場合によっては、たとえば急激な資本移動が生じる等の要因により、ファンダメンタルズに反して為替相場の急激な乱高下が生じ、円滑な対外取引が阻害されるおそれがあり、このような相場の急激な乱高下に対し、通貨当局が市場に介入して外貨の過不足を調整し、相場変動をなだらかにする必要があるというところから、市場介入のことを財務省、その代理人の日本銀行(日銀)では、「外国為替平衡操作」と呼ばれています。財務省ではこの外国為替平衡操作実績を公表しています。
この特別会計は、平衡操作による外貨の売買を行うとともに、政府の保有する外国為替等(外貨、外貨証券、外貨債権、特別引出権 SDR等)の管理・運営を行う会計で国際通貨基金IMFに対する出資やIMF関係の取引もこの会計を通じて行われています。
この外国為替平衡操作に調達する資金の枠が、外国資金一時借入金、融通証券及び繰替資金の限度額(外国為替資金証券:通称 為券)があり、平成22年度予算では2004年から変わらなかった140兆円から5兆円増額して、145兆円となりました。現在の為券発行残高は約110兆円ですので、極端な話、その他の支出に利用しなかった場合なら、今回の増枠によって45兆円の介入ができるともいえるわけです。
2004年3月以来、外国為替平衡操作=市場介入は実施されておりません。経験者不在ではなどと言われていた最中、今回7月の財務省の年次人事異動で、山崎達雄氏が金融庁から財務省に戻り、国際局次長に就任。山崎氏は財務省の国際局為替市場課長(当時は溝口財務官)として、2003-04年の「Great Intervention」と呼ばれた為替介入に深くかかわっていました。当時の介入ではわずか15カ月間で35兆円という大量の円売り介入を実施しました。財務省のトップ人事では事務次官に勝栄二郎主計局長が就任、勝事務次官は榊原英資元財務官が国際金融局長時代の為替課長でした。
当局関係筋からこれまで聞いてきたところでは、為替市場介入は2国間(ドル円なら、日米、ユーロ円なら日欧)の了解を得るというのが、暗黙のルール。米国の了解なくして介入を実施することはできたとしても、両国の関係に懸念が生じます。日本の介入を極端に嫌ったサマーズ元財務長官(現在、米国家経済会議 NEC委員長)は有名な話です。景気回復に向け米国は緩やかなドル安で輸出拡大を望んでいることに加え、人民元の上昇を阻止するために為替介入を続ける中国に対し、日本が模範を示すことを期待していると思われますし、G20でも、一方的な自国通貨安競争の排除を提唱しており、実行の可能性はいまのところ小さいと思われます。さらには単独介入での効果も考えなくてはなりません。以前の大量介入の背景には「株安の円高」という不況の拡大を回避する必要がありました。当時の当局担当者も「株高の円高」なら介入しない、何故なら株式市場活況で円高という状況は、日本市場自身が活況であるから、さらには「株高の円安」なら、なおいいと、でも米国に怒られると言っておりました。
今後の展開に注目ですね。